生徒さんとレッスンをしていると、よく使い方を勘違いしていると思うのがwishの使い方です。
hopeと同じような意味と思っている人が結構いますが、使い方によっては意味が全然変わってしまいます。
今回はそんな勘違いが多い、wishの使い方について解説します。
実現不可能なことの実現を願望する場合
wishの最も一般的な使い方であり、一番理解されていない使い方です。
例えば、以下のような使い方をします。
I wish I had a lot of money.
(お金がもっとあればいいのに。)
これは話し手が、「お金をもっと持つ」ことが現実的に起こらないと仮定している文章となります。
文法用語だと仮定法と呼ばれています。
仮定法を作る時のルールは以下となります。
・wishの後ろに文章(SV)が来る。
・文章(SV)の中の動詞は過去形の形にする。
ただし、意味は過去形ではない。←ここ重要です!
先ほどの例文でwishの代わりにhopeを使うと、意味が変わってきます。
I hope I have a lot of money.
(お金をもっと持ちたい。)
wishを使った場合と比べた時に日本語訳だけ見ると非常に似ています。
しかし、hopeを使った場合、話し手が「お金をもっと持つ」ことが現実的に起こる可能性があると考えていることがわかります。
また、それを望んでいることがわかります。
wishとhopeの違いをまとめると以下のようになります。
wishを使う場合、話し手はその事象が現実的に起こらないと考えている。
hopeを使う場合、話し手はその事象が現実的に起こると考えている。
もう少し例文を比べてみましょう。
I wish I spoke English more fluently.
(もっと英語が流暢に話せたらいいのに。)
I hope I speak English more fluently.
(もっと英語を流暢に話したい。)
wantに近い意味で使う場合
wishには別の使い方がありまして、wantに近い意味で使うことができます。
I wish to get married this year.
(今年結婚したい。)
You can go home if you wish.
(家に戻りたければ、戻っていいよ。)
誰かを祝福したり、幸運を願う場合
wish+人+モノという形をとります。
We wish you a Merry Christmas!
(クリスマスおめでとう!)
I wish you good luck.
(健闘を祈ります。)
以上がwishの主な使い方となります。
使い方によって、意味が変わってくるので注意が必要です。
そしてこのようにwishには使い方が複数あるため、使い方をなかなか理解されにくくなっています。
特に「実現不可能なことの実現を願望する場合」は良く使う表現なので、使いこなせるようにしましょう!