「通訳に頼りすぎてはダメ!」や「音声翻訳機「ili(イリー)」からわかるこれからの英語事情」で、過去に通訳や音声翻訳機について書かせていただきました。
今日、ある元外資系の方と話をして改めて感じたのは、
「通訳や音声翻訳機ではパッションは伝わらない。」
ということです。
その方の話で面白かったのが、以下の話です。
以前その方が外資系の企業で働いていた時、通訳の女性を雇っていたそうですが彼女は上司からよく怒られていたそうです。
なぜかというと、通訳をする時に感情を込めて話していなかったからです。
例えば、怒り口調で話している内容を通訳する時に、彼女が通常の口調で訳していたため、感情が上手く伝わらないという事がよく起きていたようです。
これが通訳の大きな問題点となります。
どんなに正確な内容に訳したとしても、人を介した時点で全く同じ内容が伝わることは無くなってしまうのです。
これは音声翻訳機にも同じことが言えます。
音声翻訳機「ili(イリー)がFB上で話題になっていた時に、多くの人が、
「これで英語の勉強は必要なくなる。」
といった内容の書き込みをしていたのですが、残念ながらそうはならないと思います。
なぜなら、パッションが伝わらないからです。
将来的にどうなるかわかりませんが、音声翻訳機の場合正確な訳が実現できたとしても、音声は機械音になってしまいます。
機械音なので、通訳を介するよりも更にパッションは伝わらなくなります。
人は会話を判断するときに、話の内容ではなく、表情や声のトーンで判断している事は心理学の世界では常識となっています。
ビジネスの世界で契約を決めるときって、話の内容ももちろんですが、相手からパッションが伝わってくるかが非常に重要になってきます。
よって、英語が全く話せずに通訳や音声翻訳機を使うというのは、ビジネスでは成り立たないと感じています。
あと、外国人と友達になるのも難しいと思います。
機械を通してでしか会話できない人と、友達になりたいとは思いませんよね?
ただ単に旅行で使いたい人であれば英語は必要ないですが、ビジネスで使いたい人は英語を勉強しましょう!